2012/01/13

食形態を意識した嚥下機能評価法: GUSS

Stroke. 2007 Nov;38(11):2948-52. Epub 2007 Sep 20.Dysphagia bedside screening for acute-stroke patients: the Gugging Swallowing Screen.
脳卒中後嚥下障害スクリーニング検査Gugging Swallowing Screen: GUSSの有用性を検証した論文です。
GUSSの評価表はpart1とpart2の二段階に分かれています。まず意識状態、咳嗽、空嚥下等を評価、次いで水ゼリー、水、ブレッドを経口摂取してもらいムセや声の変化等がないかどうかをみます。

GUSSの点数によっておススメの食形態があります。こちらはFOISの分類を意識し作成されています。

脳卒中後嚥下障害者に対しGUSSを実施、ROC解析にて15点をカットオフポイントと採用。またFEES(嚥下内視鏡)で水ゼリーと水でのPenetration Aspiration Score(PAS)の最高点が5点以上を誤嚥とみなし感度・特異度を求めています。

FEESでの誤嚥に対するGUSSの感度は100%・特異度は69%、検者間信頼性も高く、日常診療に十分たえうる検査であることが確認されました。
いろいろな食形態に対する妥当性を検証しようとしたため、嚥下内視鏡所見をアウトカムとしたようです。検査が二段階になっている点、段階的にいくつかの食形態を使用し、おすすめ食形態を示した点がすばらしいと思います。嚥下障害臨床のエッセンスがたくさんつまった論文であると感じました。

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