2013/12/25

夫婦間における正しさと幸せのバランス

Being right or being happy: pilot study. BMJ 2013;347:f7398.
「正論だけでは夫婦仲はうまくいかない。一度正しさを捨ててみよう、そしたらお互い幸せかも。」という考えが本当かどうかを検討したパイロットスタディーです。
妻にはブラインドした条件下で、夫に「妻の言うことが正しくても正しくなくても、全て従ってもらう」ことを依頼した。

12日後・・・男性被験者からデータモニタリング委員会へ連絡があり、試験は中断となった。
夫のQOLが著しく低下したためであった。(妻のQOLは少し上昇が見られた。)
参加した男性のほぼ100%にserious adverse eventが報告されたとのこと、おそろしいです(笑) 日本人ではどうでしょうか、結構うまくいく夫婦もいるかも?でもさすがに「全て従ってもらう」というのは極端ですね。

2013/12/16

チョコレートの生存期間(多施設共同研究)

The survival time of chocolates on hospital wards: covert observational study. BMJ 2013; 347
BMJに掲載された、病棟におけるチョコレートの生存期間を明らかにした多施設共同研究です(笑)

Quality Streetチョコ と Rosesチョコ(350g)を病棟に設置し、だれがどれだけ食べたか継時的に観察しています。


チョコのmedian survival timeは51分であった。ハザード比で比較するとQuality Streetチョコの生存期間はRosesチョコの0.7倍であった。ちなみに観察者は他のスタッフから“What are you doing here?”という言葉をよく投げかけられた(笑)

また、職種によるチョコ摂取量を比較したところ、Healthcare assistants(28%) 、Nurse(28%)、Doctor(15%)の順に多かった。

う~ん、Quality Street chocolatesに対する利益相反が気になります(笑)


2013/11/25

最近の統計ソフト、人気ランキング(参考値)

統計ソフト(JMP、SPSS、Stata、R)の人気ランキングはどんなものかと、参考までにGoogle Scholarで4者を検索してみました。2013年以降に絞ってみたところ、1.SPSS(37%)  2.Stata(35%)  3.R(18%)  4.JMP(10%) の順位でした。(ちなみにRはR-Projectで検索しています。)


ちなみに2009年以降に絞った場合SPSS40%、Stata44%、R8%、JMP8%でした。Rがんばってます!

2013/11/22

ソーシャルキャピタルと身体機能とに関連性あり

Aida J, Kondo K, Kawachi I, Subramanian SV, Ichida Y, Hirai H, Kondo N, Osaka K, Sheiham A, Tsakos G, Watt RG. Does social capital affect the incidence of functional disability in older Japanese? A prospective population-based cohort study. J Epidemiol Community Health. 2013;67:42-7.

最近、カワチ・イチロー先生ソーシャルキャピタル(社会関係資本)の本がたくさん出ていますね。これはソーシャルキャピタルが身体機能に与える影響を検討した日本からの報告です。

1万4千人以上の高齢者のソーシャルキャピタルを評価、4年間フォローしたところ2千人くらいが身体障害を発症した。
多変量解析の結果、男性では有意でなかったものの、女性においてはソーシャルキャピタルが欠如していると有意に身体障害を発症しやすいことがわかった。(信頼欠如で1.68倍、ネットワーク欠如:で1.12倍)


本研究で用いられたソーシャルキャピタルの評価表は以下のようなものです。

①信頼:一般的に人は信用できると思いますか
②規範:多くの場合、人は人の役に立とうとすると思いますか
③ネットワーク:あなたは次にあげる会や組織に入っていますか
(ボランティア、市民運動、スポーツ関係のクラブ・サークル、趣味の会)

とても簡便です。

2013/11/18

全身状態と摂食レベルとの関係性

Taniguchi E, Asakura K, Murakami K, Masayasu S, Sasaki S. Relationship Between Diet Texture and Discharge Due to Deteriorating Health Condition in Nursing Home Residents in Japan: A Multicenter 1-Year Prospective Study. Asia Pac J Public Health. 2013 Apr 9.
日本の施設において全身状態と摂食レベルとの関係性を調べた報告です。
摂食レベルは普通食、刻み食、ミキサー食、経管栄養の4分類です。対象は9528人、平均年齢85歳、平均BMI:20でした。退院時の全身状態と食形態との関係性について検討しています。

結果ですが、退院時に全身状態が悪かった人たちのほうが有意に摂食レベルが低く、多変量解析後も有意であったとのことです。


全身状態と経口摂取との間には強い関係性がありそうです。

2013/11/17

スーパーマリオをやると脳が大きくなる?

スーパーマリオゲームが脳にあたえる影響を検討した報告です。
対象は48人の若者。半分の人にスーパーマリオ64毎日30分、2か月間やってもらった。

SPMでの解析結果ですが、ゲームやった人は右の海馬と右の背外側前頭前野(DLPFC)と両側小脳が有意に大きくなったとのことです。脳の可塑性、恐るべしですね。

2013/11/15

ナーシングホームにおけるビタミンD欠乏率

Kojima G, Tamai A, Masaki K, Gatchell G, Epure J, China C, Ross GW, Petrovitch H, Tanabe M. Prevalence of vitamin d deficiency and association with functional status in newly admitted male veteran nursing home residents. J Am Geriatr Soc. 2013;61:1953-7.
ナーシングホーム入所時(ハワイ)におけるビタミンDとADLとの関係を見たとの報告です。

対象は104人、平均年齢70歳、BMIの平均値:26.7、40%はリハ目的入所である。
そしてその半数は25OHDが20以下という重度なビタミンD欠乏症であった。(平均値21)

多変量解析の結果、特にADLの低い人、糖尿病のある人はビタミンD欠乏傾向が高かったとのことです。
リハ病院や施設において、特にADLの低い高齢者でビタミンD欠乏が多くみられるとの報告、最近増えています。おそらく日本人にも当てはまることではないかと推測しています。(大腿骨頸部骨折で入院した女性のビタミンD血中濃度が25OHDで平均で9しかなかったとの日本の報告もあります。)

obesity paradoxは日本人にも見られるか

Yasunaga H, Horiguchi H, Matsuda S, Fushimi K, Hashimoto H, Ayanian JZ. Body mass index and outcomes following gastrointestinal cancer surgery in Japan. Br J Surg. 2013;100:1335-43.
アメリカではやや太り気味のほうが術後死亡が少ないと言われているが、日本人にもあてはまるかどうか検討したとの報告です。

胃がんや大腸がん(ステージ1-3)で手術をうけた30765人の患者さんの①入院中死亡率、②術後合併症、③医療費を多変量解析などをもちいて検討しています。

結果、①②③ともにBMI23くらいでU字型のグラフとなり、日本人の術後患者さんにおいてはオベシティーパラドックスは見られなかったということです。

2013/11/06

日本はもっと英語で論文を発信すべき

In praise of Japanese research. The Lancet, Volume 367, Issue 9507, Page 297, 2006.

ちょっと前ですがLancetにこんな記事が掲載されています。

「日本には傑出した科学者がいて、すばらしい研究をしているにも関わらず、それに見合った評価がなされていない。日本人は英語論文を書かない傾向にあるため、彼らの仕事は日本国内のみに取り残されているのである。日本人はもっと英語で論文を発信べきである。」といった内容です。

辛辣な内容ですが、海外からはそのような目で見られているのですね。7年前に書かれたものですが、現在の状況は当時と比較してどうでしょうか。

2013/10/30

欧米リハ雑誌のアクセプトから出版までの日数

Publishing in Physical and Rehabilitation Medicine. An update on the European point of view. Eur J Phys Rehabil Med. 2013;49:711-4.
Eur J Phys Rehabil Medに欧米リハ雑誌のアクセプトから出版までの平均日数(Publication time)が載っていました。

この中ではJRMが一番早くて、D&Rが一番遅い。162日~320日までとかなり幅がありますね。ちなみにこのなかでEur J Phys Rehabil Medだけがオープンアクセスらしいです。(JRMは6ヶ月たったペーパーはフリー)こういうの調べてくれる人がいるとありがたいですね。

2013/10/05

質の良いリハ病院の特徴

Seungwon Jeong, Katsunori Kondo, Nariaki Shiraishi, Yusuke Inoue: An evaluation of the quality of post-stroke rehabilitation in Japan Clinical Audit 2: 59-66, 2010
質の良いリハ病院の特徴について検討した日本からの報告です。

12病院・680人の脳卒中リハ患者のデータを使用、まずは入院時FIM、年齢、発症からの日数などを用い退院時FIMの予測式を重回帰分析にて作成した。そして各病院ごとに実測値と予測値がどれくらいズレているかを算出し、クラスター分析にてFIMの伸びの良い病院と悪い病院とを比較した。

結果、FIMの伸びの良い病院の特徴として
①日本リハビリテーション医学会専門医の数が多い
②リハカンファレンスが頻回
③訓練時間が長い
④自主トレを実施している
⑤病棟訓練を実施している
が有意差を持って明らかとなった。

これらの特徴、良いリハ病院を探す際の目安になると思います。

2013/09/15

ヨーロッパ嚥下障害学会最終日

ESSD最終日です、結局参加者は400人くらいいたのかな?よくわかりません。

ポスター会場、自分の発表も終わり、ほっとしました。今回、オーラルも含めた150演題中、日本からは10演題(リハ医2人、神経内科医1人、あとは全て歯科医)くらいありました。

もらいもの

アメリカからも講師の先生がいらっしゃってました。アメリカでは嚥下障害診療施設の30%で嚥下内圧測定ができると聞いてびっくりしました。アメリカは食道に関連した嚥下障害多いからみたいですね。あとアメリカのSLP認定制度と生涯教育のシステムはかなりしっかりしていて感心しました。

世界的にはVF時間は1件10分以下なんだそうです、短いな~。V-VSTのこともあり、全体的にトロミ水の話題が多かったですが、嚥下食の物性にまで踏み込んだ話題はなかったです。あと嚥下障害に対するCI療法の話が出て驚きました。

かわいい!

DRS(アメリカ嚥下障害学会)より栄養や脳機能の話題が多かったのが良かったです。来年は2014/10/23-25ベルギー・ブリュッセルで開催予定です。予定があえばまた参加したいです。

2013/09/14

ヨーロッパ嚥下学会・プレコングレスセミナー

ヨーロッパ嚥下障害学会のプレコングレスセミナーに来ています。参加者は300人ちょっとくらい?日本人は5人(リハ医1人、神経内科医1人、歯科医3人)確認できました。

思いがけなくもpsychogenic dysphagia(心因性嚥下障害)の話が一番新鮮で面白かったです。

企業ブース、これはカテーテル電極を用いた咽頭電気刺激で嚥下機能を改善させるPhagenyxという治療機器です。Phagenyxのホームページはこちらパンフレットはこちら開発論文はこちら説明動画はこちらです。一度くらい実際に使用してみたいですね。あと、VVSTの詳細なマニュアルやFEESのDVDをもらいました。

帰りにかわいらしいもの発見、子供がよじ登って遊んでました(笑)

2013/09/11

ヨーロッパ嚥下障害学会/ワークショップ

ヨーロッパ嚥下障害学会にてスェーデン・マルメに来ています。

今日は本学会前のワークショップでトリアンゲレンに来ました。

40人くらいと少人数で、まずは参加者全員自己紹介と各病院で嚥下障害のスクリーニング検査どうしているかを説明させられました。

休憩時間はお菓子がいっぱい。

エビデンスを示せ!(笑)

アジアからは自分以外には中国からもう一人来ており、嚥下障害の検査や治療どうしているかをお話したり、臨床での忙しさや研究費の悩みなどお互い共感するところがありました(笑)

あとはひたすらEAT-10V-VSTVital Stimづけの一日でした。

帰りに駅前の教会によってみました。

明日からのヒリェの学会場にもよってみました。

学会場近くのデパート、なぜこんなにえぐれているのかと(笑)
明日はプレコングレスセミナーに参加します。

ヨーロッパ嚥下障害学会でスウェーデンに来ています


日本から直行便のあるコペンハーゲンからすぐのところなのでデンマークから入ります。Scandinavian Airlines Systemです。SASと言っても睡眠時無呼吸や某統計ソフトとは関係ありません。



スカンジナビア航空、機内食美味しかったです。11時間でつきました。


コペンハーゲンに着きました。時差は-7時間、看板は日本語でも書かれていました。

すごい、デンマークらしい感じがします(笑)

オーレスン橋を渡るためにスウェーデン鉄道(SJ)のチケット売り場に来ました。

 チケット販売機は英語もOKでした。カードで支払いをします。

24時間20分間隔で鉄道が走ってるそうです。Malmo行き発見。ワークショップ会場のトリアンゲレンと学会場のヒリェにも途中下車する電車ですね。

なんかゴリラみたいなのが来ました(笑)

30分でマルメにつきました。ベルギーからスウェーデンの越境はパスポートチェックなどはありません。

ホテル前の広場。ヨーロッパの風景ですね。明日からがんばります。

神経医学関連誌のインパクトファクター(JCR2018)

LANCET NEUROLOGY 28.755 Nature Reviews Neurology 21.155 ACTA NEUROPATHOLOGICA 18.174 Alzheimers & D...