段階的にトロミ水を飲ませる嚥下機能評価法V-VST(volume-viscosity swallow test)の有用性を検証した論文です。
これがV-VSTの全貌です。ThickenUp (Spain)というトロミ剤を用い粘度の異なるトロミ水を作成、段階的に粘度と量を変えて嚥下してもらいムセ、呼吸変化、Satの低下の有無をチェックするやりかたです。(始めに295.02 mPa.sのトロミ水、次に21.61 mPa.sの水、最後に3682.21 mPa.sのプディング状のもの)
そして、それぞれのトロミ水に近似した粘度のガストログラフィンを作成、VF所見に対する感度、特異度などを算出しています。結果、V-VSTのVF誤嚥に対する感度は100%、特異度は28%でした。
V-VSTを使用した嚥下障害診療プロトコルも示されています。誤嚥に対する特異度が低いのは残念ですが、粘度と量を段階的にあげる手法と、造影剤も粘度をそろえ比較検討したところがすばらしいと思いました。また、Impaired Efficacyも評価可能なことと、このような論文が栄養系の雑誌に掲載されたことも注目すべき点だと思いました。
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