2012/05/28

筋力増強、ロイシンだけではだめみたい

Am J Clin Nutr. 2009;89:1468-75.Long-term leucine supplementation does not increase muscle mass or strength in healthy elderly men.
アミノ酸には筋力増強効果があるとされており、中でもロイシンが最も効果があるのではないかと言われています。これはロイシン単独で筋力増強効果がみられるかどうかを検証した報告です。

70歳くらいの高齢者30人を2群にわけ、ロイシン群ではロイシンを1日トータル7.5g、非ロイシン群ではプラセボを食事と共に摂取、3か月後の下肢筋力・体組成・下肢筋断面積の変化を比較検討した。

結果ですが、膝伸展筋力に有意差はみられず体組成や下肢筋断面積にも有意差なしとのことです。

有意な筋力増強や筋量UPのためにはロイシンだけでは不十分で、その他の栄養や運動の併用が必要そうです。

2012/05/27

アミノ酸の筋力、ADL、栄養状態、うつ、QOL改善効果

Clin Nutr. 201;30:571-7..Effect of essential amino acid supplementation on quality of life, amino acid profile and strength in institutionalized elderly patients.
アミノ酸に筋力維持・増強効果があることはいくつか報告されていますが、これは栄養状態やうつ、QOLなどにも改善効果があったとする報告です。

80歳くらいの高齢者41人を2群にわけアミノ酸群には1日8gのアミノ酸サプリメントを、コントロール群にはプラセボを8週間内服してもらい前後でのパラメーター変化量を比較しています。(運動はしていません。)
アミノ酸サプリメントの内容はこちら。ロイシンが多く含まれています。

結果ですが、アミノ酸群で握力、プレアルブミン、栄養尺度(MNA)、ADL尺度(Katz Index)が有意に向上していました。

 
またQOLの尺度SF36の身体項目(PCS)精神項目(MCS)も共に有意な向上がみられた。

おまけにうつの尺度(GDS)も有意に改善がみられたとの結果です。

もともとの基本患者特性やアミノ酸サプリメント以外の栄養摂取に関しては2群間に有意差はありませんし、8gでこれだけしっかり結果が出るとは驚きです。

2012/05/20

WCNR 2012 (世界ニューロリハビリテーション学会)

7th World Congress for NeuroRehabilitation (WCNR2012)  Melbourne 16-19 May 2012 世界ニューロリハビリテーション学会に参加してきました。

日本からメルボルンまでは11時間くらいかかりましたが、時差は1時間だけで助かりました。学会場であるMelbourne Convention and Exhibition Centreです。最終日以外は晴れていました。

ポスター会場にはドリンクやお菓子がいっぱいおいてありました。

企業ブースには見たことのないリハビリテーションロボットなどが展示されていました。

ポスターは全部で500以上あったでしょうか・・・ 日本からは36演題が出されていました。

メインホールはいつも人でいっぱいです。

 
メインホールの外も人がいっぱいで盛んなディスカッションがなされていました。

朝ごはんを食べながらのBreak fast Sessionはこじんまりとしていました。

 皆さん、カンタス航空やジェトスター航空で帰ります。

おみやげのベジマイト、物凄い味でした。

前回のWCNRに比べて参加者は3割増し位だったようです。次のWCNRは2014/4/27-5/1トルコのイスタンブールで開催予定です。また参加したいです。

2012/05/12

体型維持は健康にいい?

Does Maintenance of Body Shape Contribute to Health in Middle-Aged Women?-Relationship Between Changes in Body Shape During Over Thirty Years andLaboratory Findings. Anti-Aging Medicine 8 (5) : 53-59, 2011.
女性にとって体型を若いままに保つことは健康に良いのでしょうか?これは20代から50代の30年間における体型変化と生活習慣病のマーカーとの関連性を検討した報告です。

50代の女性に対し20代の時の写真からbody shape vector methodを用いて体型を評価、体型が維持できているかどうかで維持群と非維持群に群分けし、群間比較を行っています。

採血検査においては維持群では脂質代謝の異常が有意に少なかった。

また、動脈硬化の指標である脈波伝播速度も維持群の方が有意に良い成績でありました。

若いころの均整のとれた体型を維持することが健康にも良さそう、とのことです。

磁気刺激を応援するクラウドファンディング「脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい」

磁気刺激療法を応援するクラウドファンディング「 脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい 」がREADYFORにて行われています。 https://readyfor.jp/projects/hosp_mie-rehabil 経頭蓋磁気刺激療法は脳卒中治療ガイドライ...