2011/06/24

脳卒中急性期に高頻度CI療法は逆効果(VECTORS study)

Very Early Constraint-Induced Movement during Stroke Rehabilitation (VECTORS): A single-center RCT.Neurology. 2009;73:195-201.
脳卒中後上肢麻痺に対するCI療法(Constraint induced movement therapy)の有効性はEXCITE Trialで立証されました。それではCI療法はできるだけ早期からできらだけ多くやるべきでしょうか?このVECTORS studyは脳卒中急性期患者に対するCI療法の有効性を検証した論文です。

脳卒中発症から10日前後の患者52人を■通常リハ群、▲低頻度CI群、△高頻度CI群に分けて90日後の上肢機能の改善率を比較検討しています。


結果ですが、通常リハ群と低頻度CI群では差がなかったのに対し、高頻度CI群では上肢麻痺の改善率が有意に劣っていたとの驚くべき結論です。高頻度CI療法は急性期脳卒中患者に対し適応でないということもそうですが、CIの訓練頻度を増やしたことで逆に改善率が低下したということで脳卒中急性期に過度の訓練量は有害、とも受け取れる内容のこの論文、非常に考えさせられます。脳卒中の急性期から慢性期にかけて脳のTrainabilityが変化するということでしょうか。

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