2011/09/05

緩和ケアにおけるメラトニンの有用性

Is there a role for melatonin in supportive care? メラトニンには時差ぼけ改善効果だけでなく抗癌作用、骨粗鬆症・認知症予防効果があると言われていますが、緩和ケアの臨床現場における有用性はいかほどでしょうか?これは終末期癌患者200人(癌のタイプは様々)をメラトニン群と非メラトニン群にわけて前向きに検討した論文です。

メラトニンを使うと癌の種類に関わらず癌の進行速度がゆっくりになる症例がいました。(トータルでは有意差あり。)

メラトニン群のほうが有意な生存期間の延長がみられました。

そして悪液質や倦怠感、食欲低下、抑うつ、血球減少症はメラトニン群で有意に少なかったし、メラトニン自体による有害事象もなかったとの報告です。
メラトニンは緩和ケアの現場において無増悪生存期間とQOLの改善に役立ちそうです。

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