2011/02/08
舌筋力増強訓練(Lingual exercise)の脳卒中後嚥下障害に対する効果
Robbins J, et al: The effects of lingual exercise in stroke patients with dysphagia. Arch Phys Med Rehabil. 2007 Feb;88(2):150-8. 脳卒中後嚥下障害に対する舌筋力増強訓練(Lingual exercise)の有効性を検討した論文です。
バルーン型の舌筋力訓練器具を使っています。きちんとrepetition maximum (1RM)を測って8週間かけて漸増抵抗運動をさせていきます。
アウトカムは舌圧、舌の筋肉量(MRI)、SWAL-QOL、PAS、それから上の表のようなbolus flow parametersです。
結果はPASで見てもわかるように、誤嚥や喉頭侵入が改善されたという結果です。
Nが10と少ないこと、コントロールがないことは問題ですが、筋力トレーニングの定義がかなり厳密であることと、アウトカムが十分に網羅されているところがすごいと思います。
VFのbolus flow parameterについてですがOral transit duration (OTD),Pharyngeal transit duration (PTD)、Total swallowing dulation(TSD)あたりは時々見かけますね。ここに日本語で簡単な説明が書いてあります。当院の造影室が一年前くらいにデジタル記録可能となりPremiereなどで簡単にVF動画解析できるようになったので、これを参考にいろいろ試してみようと思っています。
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