2012/04/10

脳卒中に対する早期ボツリヌス毒素注射の有用性

Rosales RL, et al: Botulinum Toxin Injection for Hypertonicity of the Upper Extremity Within 12 Weeks After Stroke: A Randomized Controlled Trial. Neurorehabil Neural Repair. Feb 27,2012

脳卒中後上肢痙縮に対するボツリヌス毒素注射は急性期でも有用でしょうか?これは脳卒中発症後早い時期における、上肢痙縮に対するボツリヌス毒素注射の効果と安全性を検討したRCTです。

MAS scoreが1以上の初発脳卒中患者(発症からの期間:2~12週間)163人を対象に、ボツリヌス毒素(Dysport)500Uもしくはプラセボを肘や手首の筋肉に注射し、24週間上肢のリハビリを行いつつ経過観察をしています。


結果ですが、有害事象の発生率に有意差はなかったです。注射4週後 Functional Motor Assessment Scaleに有意差はみられなかったもののMAS scoreは有意に改善がみられ、その有意差は観察期間中ずっと維持されたことです。

上肢機能に有意差がみられなかったのは残念ですが、脳卒中後早期にボツリヌス毒素注射とリハビリを併用することにより長期的な筋緊張コントロールが得られたとのことです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

磁気刺激を応援するクラウドファンディング「脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい」

磁気刺激療法を応援するクラウドファンディング「 脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい 」がREADYFORにて行われています。 https://readyfor.jp/projects/hosp_mie-rehabil 経頭蓋磁気刺激療法は脳卒中治療ガイドライ...