タンパク質のグリゲーション(糖化)により生じる糖化最終産物(advanced glycation end products:AGE)を介した糖化ストレスは、加齢関連疾患の大きなリスクであるとされています。これはAGEと筋力との関係をみた研究です。
65歳以上の高齢女性559人の握力とAGEの一種であるcarboxymethyl-lysine (CML)の血中濃度との関連性を検討しています。
多変量解析の結果、CMLが高い人は低い人に比べ有意に握力が弱かったとのこと。AGEと筋力低下には関連性があり、糖化予防はサルコペニア予防にも有用かもしれません。
AGEは血糖値が高い状態で作られやすいため、抗糖化対策としては血糖値があがりにくい食物の選択や食べ方が重要です。
具体的な対策としては①血糖値のあがりにくい食品を選ぶ②糖化した食品を摂取しない③炭水化物は最後に摂取する④糖質は食物繊維やたんぱく質が豊富な食品と一緒に摂る、などです。
血糖値のあがりにくいGI値の低い炭水化物としては玄米、雑穀、蕎麦、精製されていないパンやパスタなど、またAGEを多く含む食品として肉や魚の焦げ、焼き菓子、揚げ物、ハムなどの加工食品があげられます。
それにしても筋肉のエイジングを促進させる物質がAGEとは洒落がきいていますね。
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