2013/07/02

経産婦の骨密度は高い

Paton LM, et al. Pregnancy and lactation have no long-term deleterious effect on measures of bone mineral in healthy women: a twin study. Am J Clin Nutr. 2003;77:707-14.
出産回数と骨密度の関連性を明らかにした報告です。

双子のデータを用い年齢、身長、活動度などは差が無いようにして、出産回数がゼロ、1-2回、3回以上で3群にわけて骨密度を見ています。

Twin study 3 (1354人の双子の研究)のデータを解析したところ、出産したことのある人の骨密度は、出産したことない人に比べ有意に骨密度が高かった。

また、授乳経験の有無で比較したところ、授乳したことのある人のほうが有意に骨密度が高かったとの結果です。

妊娠出産の期間中、一時的に骨密度が下がる時期もあるようですが、長期的にみると出産や授乳の経験は骨密度を上げる方向に作用するのではないかと推測します。

2013/06/23

東京のリハビリテーション病院、どこがおすすめ?

「回復期リハビリ病院を探しているんだけど、、、」

「いいリハ病院の選択基準は?」

「東京のリハビリテーション病院で、どこがおすすめ?」

よく聞かれます。


回復期のリストは回復期リハビリテーション病院連絡協議会の登録病院が参考になりますが、個人的には日本リハビリテーション医学会専門医のいる病院や、日本リハビリテーション医学会の研修施設がおすすめではないかと考えます。これらの病院は少なくともリハビリを重視していることでしょう。実際、脳卒中治療ガイドライン2009には「リハビリテーション科専門医が主治医として関与することにより、脳卒中患者一日当たりのADL改善率が高くなる。」と記載されています。

参考までに日本リハビリテーション医学会のHPを参照、小児以外で数十床以上のリハ病床あると判断できた(判断ミスがあるかもしれません、すいません。)東京のリハ研修施設病院をリストアップしてみました。(2013/6/23時点)

医療法人財団健和会 柳原リハビリテーション病院
医療法人社団 健友会 中野共立病院
医療法人社団永生会 永生病院
医療法人社団森山医会森山リハビリテーション病院
健貢会 総合東京病院
公益財団法人東京都保健医療公社多摩北部医療センター
公立阿伎留医療センター
国家公務員共済組合連合会東京共済病院
財団法人自警会東京警察病院
社会医療法人財団大和会 武蔵村山病院
社会福祉法人 同愛記念病院
社会福祉法人浴風会 浴風会病院
初台リハビリテーション病院
城南福祉医療協会 大田病院
世田谷記念病院 回復期リハビリテーションセンター
多摩丘陵病院
東京厚生年金病院
東京慈恵会医科大学附属第三病院
東京逓信病院
東京都リハビリテーション病院
東京都健康長寿医療センター
東京都台東区立台東病院
東京都保健医療公社豊島病院
東京都立大塚病院
東日本旅客鉄道株式会社 JR東京総合病院
独立行政法人国立病院機構村山医療センター
独立行政法人国立病院機構東京病院
独立行政法人労働者健康福祉機構 東京労災病院
牧田総合病院蒲田分院

あと早期リハビリの大切さと、退院準備のことを考えると、自宅近くの病院で待機が短いところを選ぶのが良いと思います。

2013/06/15

脂肪肝には筋トレが有効かも

Zelber-Sagi S, et al. Role of leisure-time physical activity in nonalcoholic fatty liver disease: a population-based study. Hepatology. 2008;48:1791-8.
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)には食事療法(減量)が有効だと言われていますが、運動がどのくらい有効であるかはあまりデータがありません。これはNAFLDと身体活動(PA)との関連性をみた報告です。MABAT Surveyから349人のサブグループを集め、NAFLD群と非NAFLDに分けて比較検討しています。
多変量解析の結果ですが、NAFLD群では有意に身体活動が低く、BMIを調整してさえ残ったのはresistance PAのみであった。

NAFLDに対する運動介入研究はまだほとんどありませんが、筋トレにはNAFLD改善効果があるかもしれない、とのことです。肝リハでは栄養と運動の二つを考慮する必要がありそうです。

2013/05/03

病棟スタッフ数が、がん術後のアウトカムに与える影響

Yasunaga H, Hashimoto H, Horiguchi H, Miyata H, Matsuda S. Variation in cancer surgical outcomes associated with physician and nurse staffing: a retrospective observational study using the Japanese Diagnosis Procedure Combination Database. BMC Health Serv Res. 2012 May 28;12:129. doi: 10.1186/1472-6963-12-129.
 病棟スタッフが十分にいたほうが、がん術後のアウトカムが良さそうとの日本からの報告です。
131,394人のがん患者さんを対象とした、後ろ向き研究です。DPCのデータをもとに、病床当たりの医師数(PBR),看護師数(NBR)が、術後合併症による死亡割合(FTR)に与える影響を検討しています。

結果ですが、FTRは全体の11.9%に見られた。そして病院の規模を調整してさえ、(high PBR, high NBR)グループでは(low PBR, low NBR)グループに比べ有意に術後合併症による死亡割合が少なかった(オッズ比0.76)とのことです。
まだまだ日本でも病棟スタッフ数が足りていないのだな、と思いました。

日本の医療従事者、頑張ってると思います。

う~ん、埼玉・・・

2013/04/29

検定力分析フリーソフト:G*Power

Faul F, Erdfelder E, Lang AG, Buchner A. G*Power 3: a flexible statistical power analysis program for the social, behavioral, and biomedical sciences. Behav Res Methods. 2007;3:175-91.
検定力分析フリーソフトG*Powerの紹介論文です。このソフトは前向き研究を行う際のサンプルサイズ決定などに使います。

T検定、χ2検定、分散分析、相関係数、ノンパラメトリック検定など様々な統計手法に対応しており、便利です。effect size calculators と graphic optionsがよくできています。弘前大学・対馬栄輝先生HPに詳しい日本語の解説スライドがあり、これを見ながらであれば使用可能と思います、おすすめです。

2013/04/28

フリー統計ソフト:EZR(Easy R)

Kanda Y. Investigation of the freely available easy-to-use software 'EZR' for medical statistics. Bone Marrow Transplant. 2013;48:452-8. 
 超初心者におすすめの統計ソフトは何かな、と考えていました。統計ソフトには高価なものが多いです。信頼性の高いフリー統計ソフトにはRがありますがSTATAやSASと同じようにコマンド入力ソフトであり、初心者には使いにくい部分もありました。これはSPSSやJMPのような日本語のメニュー型インターフェイスを用いることで、Rでの解析をマウス操作だけで可能としたフリー統計ソフトEZR(Easy R)の紹介論文です。

EZRはさいたま医療センターの神田先生が作成されたソフトです。以下、EZRのページから引用です。

EZRを用いるメリット
1. Rに基づいているので信頼できる。
2. マウス操作だけで解析できるので、すぐに高度な解析方法もマスターできる。
3. 無料で使用できるのでグループで共通のソフトウェアを用いることができる。
4. マウス操作でも統計解析スクリプトが自動的に生成されるので、統計解析の過程を記録したり共有したりすることができる。(統計解析過程に問題がないか、指導者がチェックするなどに役立つ)
5. 解析結果を学会発表スライドや論文原稿に適した形式ですぐに貼り付けることができるような出力が可能である。

 メタアナリシスやサンプルサイズ計算などかなり高度なことまで対応可能ですし、英語の原著論文投稿にも耐えうるソフトです。実際、JMPやSPSS、StatViewあたりの使用経験があれば、ほとんど直感的に使用可能です。中外医学社から「EZRでやさしく学ぶ統計学」という本も出版されていますし、パッケージ化されているので導入も楽だし良いのではないかと思いました。

2013/04/22

東大の公衆衛生大学院(SPH)に進学しました。

 この4月から東京大学大学院 公共健康医学専攻(専門職大学院)通称SPHで勉強することになりました。仕事続けながらなのでなかなか時間がないのですが、とても良い刺激を受けています。

今年は例年に比べ学部から上がってきた人が多いようですが、ユニークな経歴の人も沢山います。SPHのオリエンテーションや歓迎会も終わり、統計学を中心に勉強しています。そして宿題や復習に追われ、ブログの更新ができていません。4月は何かと忙しいですね。時間ができたら更新を再開したいと思います。

磁気刺激を応援するクラウドファンディング「脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい」

磁気刺激療法を応援するクラウドファンディング「 脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい 」がREADYFORにて行われています。 https://readyfor.jp/projects/hosp_mie-rehabil 経頭蓋磁気刺激療法は脳卒中治療ガイドライ...