Sako A, Yasunaga H, Horiguchi H, Fushimi K, Yanai H, Uemura N. Prevalence and in-hospital mortality of gastrostomy and jejunostomy in Japan: a retrospective study with a national administrative database. Gastrointest Endosc. 2014;80:88-96.
日本における胃瘻・腸瘻造設の実態を明らかにした貴重な報告です。
急性期病院のデータ(2007-2010年)から胃瘻・腸瘻造設術を受けた6万人以上を抽出、入院中死亡率などを調査しています。
造設術を受けていた患者さんの平均年齢は77歳で、90%以上は60歳以上であった。
原疾患は肺炎(45%、そのうち誤嚥性肺炎が31%)、脳卒中(42%)が多かった。
在院日数の中央値は52日、入院から造設までの日数は中央値で22日、自宅に帰れた人は32%であった。
入院中死亡率は12%であった。死亡のリスクファクターは男性、高齢、腸瘻、緊急入院、ベッドの少ない病院、悪性腫瘍、肺炎、心不全、腎不全、肝疾患、褥瘡、敗血症、腹膜炎、消化管穿孔、出血であった。
日本における胃瘻・腸瘻造設術の施行件数は年間9-12万件くらいであろうと推計されています。過去のアメリカの報告に比べると、日本の方が人口あたりの年間造設件数多いようです。死亡率が一割以上というのは結構多いと感じました。
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