脳卒中後嚥下障害患者における、脳病変部位と嚥下反射惹起遅延との関連性に関する日本からの報告です。
脳卒中後嚥下障害患者さんのVF所見をまとめたところ、脳病変部位によって喉頭挙上遅延時間(laryngeal elevation delay time:LEDT) に有意差がみられた。
そして多変量解析の結果、皮質延髄路と基底核病変で有意にLEDTが延長していることが明らかとなった。Pharyngeal delay timeでは有意差がみられなかったため、LEDTはこうした脳病変の影響を鋭敏に反映するパラメーターとして使えそうとのことです。LEDTは「造影剤の食道入口部到達時から、喉頭最大挙上位までの時間」を表し、食塊に対する嚥下反射速度を見ているという点で、非常に良いパラメーターだと思われます。
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