2012/12/24

脳卒中患者に対するアナボリックステロイドの筋肉量増加効果

Okamoto S, Sonoda S, Tanino G, Tomida K, Okazaki H, Kondo I. Change in thigh muscle cross-sectional area through administration of an anabolic steroid during routine stroke rehabilitation in hemiplegic patients. Am J Phys Med Rehabil. 2011;90:106-11. 
脳卒中患者に対するアナボリックステロイドの筋肉量増加効果を検討した日本からの報告です。
回復期病棟に入院され通常のリハを行っている26人の脳卒中片麻痺患者をランダムにアナボリックステロイド:metenolone enanthate群(ME群)とコントロール群(CT群)にわけ、ME群にはプリモボラン100mgを週1回計6週間筋注、介入前後で大腿筋断面積測定(CT撮像)を行った。

結果ですが、プリモボラン投与の中止を必要とするような重大な有害事象は見られなかった。筋断面積増加率はME群で麻痺側13.4%・非麻痺側14.5%、CT群で麻痺側3.3%、非麻痺側5.2%であり、ME群で有意な筋断面積増加が見られたとのこと。また筋断面積増加率と入院時FIM-Mとの間には負の相関が見られ、入院時ADLの低い患者の方がアナボリックステロイド投与のメリットがあるかも、との事です。

入院時ADLが低い患者は廃用の要素があるためではないかと考察されており、ADLが低い患者により良いということであればリーズナブルな治療ではないかと思いました。

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