2014/07/19

日本における胃瘻・腸瘻造設の実態

Sako A, Yasunaga H, Horiguchi H, Fushimi K, Yanai H, Uemura N. Prevalence and in-hospital mortality of gastrostomy and jejunostomy in Japan: a retrospective study with a national administrative database. Gastrointest Endosc. 2014;80:88-96.
日本における胃瘻・腸瘻造設の実態を明らかにした貴重な報告です。

急性期病院のデータ(2007-2010年)から胃瘻・腸瘻造設術を受けた6万人以上を抽出、入院中死亡率などを調査しています。

造設術を受けていた患者さんの平均年齢は77歳で、90%以上は60歳以上であった。

原疾患は肺炎(45%、そのうち誤嚥性肺炎が31%)、脳卒中(42%)が多かった。

在院日数の中央値は52日、入院から造設までの日数は中央値で22日、自宅に帰れた人は32%であった。

入院中死亡率は12%であった。死亡のリスクファクターは男性、高齢、腸瘻、緊急入院、ベッドの少ない病院、悪性腫瘍、肺炎、心不全、腎不全、肝疾患、褥瘡、敗血症、腹膜炎、消化管穿孔、出血であった。

日本における胃瘻・腸瘻造設術の施行件数は年間9-12万件くらいであろうと推計されています。過去のアメリカの報告に比べると、日本の方が人口あたりの年間造設件数多いようです。死亡率が一割以上というのは結構多いと感じました。

2014/07/18

医療者における幻想振動症候群の実態

Rothberg MB, Arora A, Hermann J, Kleppel R, St Marie P, Visintainer P. Phantom vibration syndrome among medical staff: a cross sectional survey. BMJ. 2010;341:c6914.
携帯電話を持っていると、電話がかかってきてないのに振動している幻覚に襲われることありますよね。この現象にはphantom vibration syndrome(幻想振動症候群:PVS)という名前がついているそうです。これは医療者におけるPVSの実態を調べたBMJの報告です。

169人の医療スタッフにアンケート調査をしたところ、68%の人がPVS経験があった。
PVSと関連の深い因子を調べたところ、職種(レジデントで1.47倍)、携帯の場所(胸ポケットで1.66倍)、携帯時間、バイブモードの使用に有意な関連性が認められたとのことです。

お風呂に入っていると、病院の電話が鳴っている幻聴が聞こえるのは私だけでしょうか?

磁気刺激を応援するクラウドファンディング「脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい」

磁気刺激療法を応援するクラウドファンディング「 脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい 」がREADYFORにて行われています。 https://readyfor.jp/projects/hosp_mie-rehabil 経頭蓋磁気刺激療法は脳卒中治療ガイドライ...