2012/11/23

ニコチンは脳の可塑性誘導を抑制する

Neuropsychopharmacology. 2011;36:879-86. Nicotinergic impact on focal and non-focal neuroplasticity induced by non-invasive brain stimulation in non-smoking humans.
ニコチンによる脳の可塑性変化を検討した報告です。
48人の健常者を対象にニコチンやプラセボのパッチを貼ってt-DCSやPASといったNoninvasive Brain Stimulation(NIBS)によるMEPの変化をみています。
結果ですが、ニコチンパッチ貼った場合ではNIBSによるMEP変化が少なく、脳の可塑性誘導が起こりにくいとの結果です。脳損傷リハ患者は禁煙したほうがいいかもしれません。

2012/11/14

死んだサーモンのfMRIにて脳賦活が観察?

Neural Correlates of Interspecies Perspective Taking in the Post-Mortem Atlantic Salmon: An Argument For Proper Multiple Comparisons Correction. JSUR, 2010. 1(1):1-5
陸揚げして死んだアトランティックサーモンに心理タスク(人間の写真を数枚見せ、気持ちを尋ねる)をかけてfMRIとってみたら脳賦活が観察されたとのシュールな報告です。

統計処理を怠るとこんなとんでもない偽陽性(賦活がある筈もないのに賦活されているように見えてしまう)が検出されてしまいます。ちゃんと補正をしましょうね、とのことです(笑)

2012/11/05

お金が脳の可塑性を高める

Thabit MN, Nakatsuka M, Koganemaru S, Fawi G, Fukuyama H, Mima T. Momentary reward induce changes in excitability of primary motor cortex. Clin Neurophysiol. 2011;122:1764-70.
お金による脳の可塑性変化を検討した日本からの興味深い報告です。14人の健常者を対象にパソコン上で4つの箱から1つ選ぶ課題を135回施行し、100円玉が出てくるか(Reward target)出てこないか(Non target)で運動野の短間隔皮質内抑制 (short-interval intracortical inhibition : SICI)に変化が生じるかどうかなどを測定しています。

結果ですが100円玉の刺激によってconditioned MEP ratiosが有意に低下し、SICIが有意に増加したとのことです。

お金の刺激が運動野の可塑性を高める可能性があるとのこと。もっと高額ではどうなるのか、お金以外の報酬ではどうなるかなども知りたいと思いました。

磁気刺激を応援するクラウドファンディング「脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい」

磁気刺激療法を応援するクラウドファンディング「 脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい 」がREADYFORにて行われています。 https://readyfor.jp/projects/hosp_mie-rehabil 経頭蓋磁気刺激療法は脳卒中治療ガイドライ...