2010/09/29

Robotics in neurorehabilitation

最近、いろんな上肢訓練ロボットが開発されていますね。有名どころはシカゴリハセンターのArm-Guide、MITのMIT-Manus、 RCTで結果のでたArm-Trainerあたりでしょうか?
International Neurorehabilitation Symposium 2009でもRehabilitation RoboticsのLectureがありました。
low-costでeasy to useでenjoyableな物が開発されるとうれしいです。

2010/09/27

トロミ水の粘度に共通基準を(トロミレベル)

National Dysphagia Diet(NDD)guidelineにはトロミ水の基準(viscosity range)があります。
こちらの動画では患者さんごとにNDDのトロミのステッカーをつけてもらい
そのステッカーにあったトロミ水を提供する、という工夫が紹介されています。

当院ではトロミスマイルを使用しているのですが
トロミ剤の会社の人に確認し、NDDの基準に合うようトロミレベルを作製しました。
病棟の安静度表には各患者のトロミレベルが必ず記載されるようになっており、患者さんに提供されるトロミ水の共通化を図っています。なかなか便利なので御紹介させていただきます。
(もしかしたらNDDの測定条件と異なる点があるかもしれません。)

2010/09/23

デンタルチェックの支払意思額(WTP)はいくら?

Characteristics and willingness of patients to pay for regular dental check-ups in Japan.Journal of Oral Science.2004.127-133.
嚥下障害検査の支払意思額(Willingness to Pay)がいくらかと、調べていて見つけた論文です。デンタルチェックに対するWTPを測定しています。9千人以上にアンケート調査をしたというもので、60%以上の人のWTPは2000円以下であったが収入とは関係なしと。そういえば昔、脳外傷のリハや心リハのWTP論文がたしかあったような、、、いくらくらいだったかな?

2010/09/22

失語のCI療法


Constraint-Induced Therapy of Chronic Aphasia After Stroke.Stroke.2001.
嚥下のCI療法ができないかと考えていたところ、出張病院の優秀なSTさんからこれ面白いですよ、と教えられた論文で、失語症に対するCI療法のペーパーです。比較対象研究で訓練量は同じ、ブラインドあり、コントロール群はドイツで標準的な言語訓練を、CI療法群はジェスチャーなどの代償手段を一切交えない言語の強制使用を強いられるカードゲームをしてもらった、ということのようです。
結果は理解も表出も有意差ありとのこと。強制使用おそるべしですね。

2010/09/21

Line Spread Testで粘度測定

先日の嚥下リハ学会でLine Spread Testの測定キットを配っていたのでもらってきました。実際、使ってみて実行可能であることを確認しましたので、有用性を検討した論文も見つけて読んでみました。液体の粘度はB型粘度計やE型粘度計で測るのですが、粘度計がどこにでもあるわけではないので簡易測定法としてこのLSTが開発されたというわけです。施設間におけるトロミ水の粘度統一などに役立つと良いですね。

2010/09/20

モラハラはだめ

モラルハラスメント(略してモラハラ)とは精神的な嫌がらせのことを意味するようです。職場によっては激しいところもあるのではと思います。地雷を踏まないように抜き足差し足なんて、、、モラハラは人も職場もだめにしてしまうので組織としての対応が必要かもしれません。

最近はハラスメントにもパワハラ、ドクハラ、アカハラ、ナースハラスメント、非モテへのラブハラ等といろいろあるようです。逆アカハラ(「学生のやる気のなさに、自分のやる気も失う」というもの)なんていうのもあるそうな。ハラスメントとして訴えられる事態も増えてきているとのこと、訴える方も訴えられる方もそれまでに築いてきたものが全て台無しにされてしまうでしょう、、、モラハラは是非やめておきましょう。

科研費獲得の方法とコツ

9月、科研費申請の季節、、、こんな本がありました。文科省の科研費は書類は多いですが民間に比べれば採択率も助成金額も概ね高めのようで良いと思います。(私はこれまで民間に6回ぐらい応募したことありますが1つしかもらえませんでした。)
うちの大学は毎年科研費申請書の書き方講座が開かれており、私も去年の応募で若手(B)を2年間取得したので今年は応募しません。若手(B)の採択率は25%くらい、単年度の配分額が150万くらいですが今後2回までの採択制限が導入されるようです。
競争率の高そうな分野は採択率が低いかというとそうではなく、応募件数に応じて採択率も高く設定してあるので、ここが狙い目というのは数字の上ではないそうです。また経費の大小と採択の可否は無関係とのこと。
科研費を講座全体で使うところも多いと思われるのですが、うちの講座では個人で獲得した研究費は個人で使って良い(額・内容にもよる?)ことになっているようでありがたいです。

2010/09/19

Functional Oral Intake Scale(FOIS)について

Crary MA, Mann GD, Groher ME.Initial psychometric assessment of a functional oral intake scale for dysphagia in stroke patients.Arch Phys Med Rehabil. 2005 Aug;86(8):1516-20.
海外の摂食嚥下研究でよく見かけるFunctional Oral Intake Scale(FOIS)の信頼性・妥当性を検討した論文です。日本の嚥下グレード(藤島)に相当する尺度でしょうか。Cross-validationまでされていて、なかなか良い結果が出ています。食事の経口摂取状況を評価する尺度です。

FOIS (Functional Oral Intake Scale)
Level 1: Nothing by mouth.
Level 2: Tube dependent with minimal attempts of food or liquid.
Level 3: Tube dependent with consistent oral intake of food or liquid.
Level 4: Total oral diet of a single consistency.
Level 5: Total oral diet with multiple consistencies, but requiring special preparation or compensations.
Level 6: Total oral diet with multiple consistencies without special preparation, but with specific food limitations.
Level 7: Total oral diet with no restrictions.
の7段階のスケールです。

日本語訳としては

FOIS (Functional Oral Intake Scale)
level1: 経口摂取なし
level2: 経管栄養とお楽しみ程度の経口摂取
level3: 経管栄養と均一な物性の食事の併用
level4: 均一な物性の食事のみ経口摂取(ゼリー食・ペースト食など)
level5: さまざまな物性の食事を経口摂取しているが、特別な準備や代償が必要(刻み食のトロミかけなど)
level6: 特別な準備は不要だが特定の食品の制限がある(やわらか食・軟菜食など)
level7: 制限なく常食経口摂取
という感じでしょうか。
Groher&Craryの 嚥下障害の臨床マネジメント参照)

最近、日本でも使用頻度が増えている、国際的に広く使用されている評価尺度です。

研究者の英語術・仕事術

「研究者の英語術・仕事術」という本を、息子と池袋のジュンク堂に行っていて見つけました。
英会話の勉強しても英語の論文書けるようになるわけではないし、、、と丁度思っていたので読んでみました。
・研究者の人生はアブストラクトとして数秒で消費される運命にある。
・「流暢な英語が話せるようになる」という希望を捨てる勇気を持つこと。
・発信力(研究者がブログを始めるべき理由・知的生産装置、信用創造装置としてのブログ)
のあたりが興味深かったです。(著者のブログはこちらです。)

ちょっと話がずれるのですが、確かにブログは「名刺」としての機能を持っています。マスコントリビューションツールであり、パーソナルブランディングツールでもあります。(特にこのBroggerはGoogle の無料ツールであり、Brog内容はGoogle検索すれば、まずヒットします。)また、ブログを作ってしばらくすると「この論文は情報共有する価値があるな」とか「これはBrogに書かないといけないから調べよう」等アウトプットのためのインプットが始まり、知的生産性が増します。
皆さん、是非このBroggerでBrogを始めてみませんか?意外と簡単ですよ。

2010/09/16

うどんと米飯の嚥下動態比較


Videofluorographic Evaluation of Mastication and Swallowing of Japanese Udon Noodles and White Rice.Dyshagia.2010.
うどんとライスの咀嚼・嚥下動態をVFで比較してみたという論文です。
Swallowing with stage 2 transport was seen more frequently while eating udon noodles than white riceとのこと。いろんな食べ物の嚥下動態を観察するのは美味しそうですし、楽しそうですね。

2010/09/14

my savory dish tonight.

taste good eaten cold.

経頭蓋直流電気刺激(transcranial Direct Current Stimulation ; tDCS)の紹介

経頭蓋直流電気刺激(transcranial Direct Current Stimulation ; tDCS)の紹介動画です。リラックスしてますね。本当に非侵襲的であることがわかると思います。tDCSは脳卒中後の麻痺や高次脳機能障害などに効果がありそうとのこと。研究はまだまだこれからです。

2010/09/13

National Dysphagia Diet の作り方(動画)


以前紹介したNational Dysphagia Diet がどういうものかを紹介している動画を見つけました。トロミ水の分類の紹介もありますよ。日本ではなかなか見ることできなかったので興味深いです。

2010/09/11

PEG・在宅医療研究会(HEQ)に行って参りました。


第15回PEG・在宅医療研究会(HEQ)学術集会に行って参りました。

昔 胃瘻交換における誤挿入を経験したことがあり、その後罪滅ぼしの意味も兼ねて胃瘻交換に関する全国調査を行った経緯もあり、PEGに関しては興味があるのです。
半固形栄養剤の演題もなかなか面白かったですがメインは胃瘻カテーテル交換のシンポジウムで、スカイブルー法やリトマス法等の間接法とともに、在宅交換での最も確実な直接法であるPEGスコープの話題が多かったです。(交換手技料:200点) ついでに送気システムがあれば胃内も十分観察でき、胃カメラの1140点も算定可能? 携帯洗浄システム等も開発が進んでいるようで今後が期待されます。

2010/09/10

当院の嚥下調整食

当院の嚥下調整食ですが最近少し変更したので紹介します。①~⑤まであり

①はゼラチンゼリー

②は半固形食(500kcalの間違い)

③はペースト食

④は全粥+細かいキザミトロミ

⑤は全粥+キザミ

です。
気になる点は
嚥下①で離水してむせてる人を見かけること。
嚥下③のミキサー粥(五~七部)が温度により物性の変化大きいこと。
がありますが、それ以外は大きな問題ない印象です。
これはこうしたほうが良いのでは?といったご意見があれば教えていただけるとうれしいです。

透析中運動療法

私の出張先では透析中運動療法(intra dialystic exercise)をやっています。

透析患者への運動療法の効果としては
・運動耐容能の改善
・筋力・歩行能力の改善
・貧血の改善
・低栄養・炎症複合症候群の改善
・透析中血圧低下の改善
・不安やうつ、ADLやQOLの改善
などがあげられます。

なにも透析中にやらなくてもと思われるかもしれませんが透析中にやることで
・継続可能性があがる(透析直前は心不全状態、透析直後は低血圧などでリハビリしにくい。かといって非透析日のリハは脱落率が多い。)
・透析効率に対する改善効果が期待できる。
・モニターや医療従事者の目もあるため比較的安全にリハビリが可能。
といった良い点も多くあり、透析中にやることとなりました。

ただ現状では、持久力トレーニングの導入が難しく、とりあえず筋力トレーニング中心なってしまっているのが一つ課題です。またリハビリ後の維持可能性(maintainability)が非常に重要で、自主トレなどによる継続可能性をしっかり見積もってから始めることが必要だと感じています。

2010/09/06

嚥下機能に対する感覚刺激 レビュー

Sensory Input Pathways and Mechanisms in Swallowing: A Review.Dysphagia.2010.
嚥下リハ学会でRuth先生のAirpuff刺激の話を聞いて、他に新たな刺激法がないか調べていたところ見つけたレビューです。それにしてもいろんな刺激があるものですね、Increased salivation,Carbonationなんてのもあります。ちょっと考えてみます。

HAZOP(Hazard and Operability study)によるリスク評価

HAZOP 誤嚥・嚥下障害のリスクマネジメント
Hazard and Operability study法はリスク分析手法のひとつで、定常状態からのずれによって何が起こるか解析し、ずれの原因やその影響を評価する方法だそうです。昨日の嚥下リハ学会でワークショップがあり参加してきました。 十分理解しきれていないのですが、明日からの様々な診療場面に導入できないか検討してみます。

2010/09/05

嚥下リハ学会に行ってきました

今日は嚥下リハ学会、朝8時に新潟会場に行ってみると朝早くからこんなに混雑していました。教育講演では音楽運動療法の話が非常に興味深かったです。Ruth先生のNeuro-therapeutic approachの話もドキドキしながら聞きました。HAZOPのワークショップにも参加しましたが難しかったです。企業ブースではカプサイシントローチをもらい、LST用のサンプルを申し込み、舌圧計の体験をし、最後に小児のポストコングレスセミナーに参加して帰ってきました。芳賀先生の拒食の話とても勉強になりました。終日かなりにぎわっていましたが会場がとても広くて良かったです。

2010/09/02

ipod用医療ソフト


PDAはpalm,ipaqと使ってきたのですが、最近ipod touchを買いました。Wi-Fiは駅ではつながるのですが、なぜか自宅の無線LANにはつながりません。iTunesを介してアウトルックとも同期可能です。無料で使えるポッドキャストは子供のグズリ対策に便利でした。ipod用医療アプリも無料・有料ともにいろいろあるようです。palm時代からお世話になっているMedCalcがやっぱり使いやすそうです。いろいろ試してみます。

2010/09/01

子育てカフェでバーベキュー



今日は家族で六本木の恐竜展に行って、アリエッティ見て、自由が丘のいいcafeでバーベキューをしてきました。いいcafeは目黒区認定子育てカフェ第1号店で子供連れで行くにはおすすめです。BBQはお店の人が準備してくれていて、後は焼くだけでした。美味しかったです!

マインドマップソフト


最近マインドマップの本が平積みになっているのをよく見かけます。マインドマップソフトといえば、マインドマップ開発者ブザン氏公認ソフトであるiMindMapやフリーソフトではFreeMindあたりが有名ですよね。私はプレゼン用にEasyStepをちょっと使うくらいですが上のようなMapが書けます。リハビリ医療の問題点はいくつも複雑に絡み合っていることが多いのでこのようなソフトが威力を発揮する分野なのもしれません。

磁気刺激を応援するクラウドファンディング「脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい」

磁気刺激療法を応援するクラウドファンディング「 脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい 」がREADYFORにて行われています。 https://readyfor.jp/projects/hosp_mie-rehabil 経頭蓋磁気刺激療法は脳卒中治療ガイドライ...